投稿者 マナブ 日時 1999 年 10 月 29 日 06:02:53:
「もぐりのドクターの潜水医学入門」池田先生よりのご解答
私が知る限りでは、イルカが減圧症に罹患しないのには大きく分けて三つの理由
があります。
一つは、イルカが潜る場合、体の筋肉などに向かう血管が大きく収縮し、その部
分への血液の供給が少なくなります。したがって体の中にたまる窒素の量の増加
が抑えられ、減圧症の原因となる窒素が少ないために減圧症になりにくいとする
ものです。
二番目に、イルカはタンクを持って潜らないために、たとえ潜ってもとけ込む窒
素の量は肺の中にあるだけに限られているので、減圧症にならない、とするもの
です。
三番目に、海の中に溶けているガスは深度が深くなっても増えません。これはよ
く誤解されるのですが、例えば海の中に溶けこんでいる酸素や窒素の分圧は深く
なっても水面近くに比べてほとんど変化しません。したがって、海の中から皮膚
を介してとけ込むガスの量は、増えないことになります。タンクを持って深く潜
ればタンクから息を吸うときに高い分圧のガスを吸いますが、海の中では異なり
ます。これも減圧症になりにくくする理由のひとつです。
以上です。ただいまから出かけるところですので、取り急いでお答えしました。
不十分かも知れませんが、悪しからずご了承ください。